儲かったから積立したら、法人税が安くなった件

損益計算書

この記事を読んで得すること

  • お金をためながら節税する方法がわかる
  • 税金がコントロールできるようになる

経費を使わずに法人税を下げる方法

法人税を安くしたい!
そんな時にまず考えるのが、経費を増やすことですよね。
しかし、法人税を安くするために無駄な経費を使ってしまっては本末転倒です。
たとえ無駄ではないモノであっても、本来は使わなくてもよかったのに決算対策という名のもとで買ってしまって、結局お金が減ってしまうようなことは良くありますね。

そこで今回は、資金を貯めながら節税する方法をお伝えします。

お金を残す3つの方法(定期積立、役員報酬、共済)

会社が儲かった時にお金を貯めておく方法は大きく分けて3つです。

1つめは、通帳に残して置いたり定期預金にしたりする方法です。
お金が増えていく通帳を見るのは楽しいですが、この方法のデメリットはまったく節税できないことです。
増えたお金に、そのまま税金がかかってきます。

2つめは、儲かった分を役員報酬としてもらっておいて、自分で貯めておく方法です。
本来であれば役員報酬を50万円もらえば生活できるところを、80万円もらって30万円を生活資金と別の通帳に残しておきます。
経営者は会社に何かあった時には自分のお金を出さなくてはいけないので、業績が良い時は役員報酬を多めにとって資金をプールしておくと良いです。
この方法は役員報酬(経費)が増えるので、会社の税金は減ります。
しかし所得税や社会保険料が増えてしまうのがデメリットですね。
中にはプールしておくべき資金を使ってしまうダメ社長もいたりすので、自覚のある人はやめた方が良いかもしれません^^;

3つ目が、経営セーフティ共済で積立をしながら税金を安くする方法です。
どんな方法でどんなメリットがあるか、見ていきましょう。

積立しながら節税できる理由

経営セーフティ共済というのは、取引先が倒産したときに掛け金の10倍までお金を貸してくれる制度です。
取引先の倒産があるとすぐに融資してもらえるので、連鎖倒産を防ぐのに効果的です。
もし取引先の倒産がなく融資も受けない状態で解約すれば、お金は帰ってきます。
この解約する方法が今回のメインテーマとなります。
実はこの共済、40ヶ月以上掛けていれば全額戻ってくるので実質積み立てと一緒なんですね。
それなのに払った保険料は経費になります。
つまり払った分は経費になって、後で全額戻ってくるのです。
なんかすごい制度だと思いませんか?

生命保険と比較してみると

似たような使い方ができるものに生命保険があります。
支払った保険料が経費になって解約すると解約返戻金が戻ってくるので、これも生命保険も積立をしているのと一緒ですね。
わかりやすく違いを一言でいうと、生命保険は経営セーフティ共済の劣化版と思っています。
(保険会社の人には、絶対そんなこと言わないですが)
具体的には、
・積立タイプの生命保険は払った保険料の全額が経費とならないことが多い。
・生命保険は解約しても100%戻ってこない、戻ってくるとしても10年以上先になることが多い。
積立しながら法人税を安くしたいと思ったら、生命保険よりも経営セーフティ共済を優先的に検討すべきです。

経営セーフティ共済のデメリット

良いことばかり書いてきましたが、経営セーフティ共済にもデメリットや課題があります。

1つ目が最大で年間240万円、累積で800万円までしか保険料を払えないことです。
つまり300万円利益を減らそうと思ったら、経営セーフティ共済だけでは対応できません。
また数年かけて800万円払ってしまったら、それ以上払うことができない(経費を増やせない)のです。

2つめが、生命保険のように多彩な保障がつけられないということです。
例えば、死亡保障をつけたり入院保障をつけたりといった使い方はできません。

3つめが、解約すると全額収入になることです。
これは払った時に経費にしているためです。
そのため解約して一気に800万円の解約返戻金(収入)が入ってくると、その時にたくさん税金を払うことになります。
一部解約もできないので、どのタイミングで解約するかが問題になってきます。

経費にしなくても税金を減らせる!

これを知らない方は多いのですが、実は経営セーフティ共済の保険料は経費にしなくても税金を減らすことができます。
どういうことかというと、決算書に「保険料」ではなく、「保険積立金」と表示します。
すると保険料という経費にしていないので、決算書では大きな利益が残りますよね。
そのうえで法人税の申告書で「保険積立金は利益から控除して税金を計算する」ということができます。
すると、すごい儲かっている決算書を作りながら税金はあまり払わずに済むのです。
外部に決算書を見せる会社では非常に有効なので、税理士さんに相談してみましょう。
(これを使った場合は、解約時に収入計上しないのに税金が増えるのでお気を付けください)

こんな使い方ができます

最後に、経営セーフティ共済の使い方をいくつか紹介します。

1.法人税は利益が800万円を超えると高くなります。
そこで儲かった時に保険料を払い、とりあえず利益を800万円以下にします。
その後赤字の時や儲かっていないときに解約すると、もともと800万円を超える高い税率がかかるはずだった部分が無税や低い税率で済みます。

2.今後大きな出費(事務所移転や大規模修繕など)が見込まれる時は、それに向けて毎年経営セーフティ共済で積立をしておきます。
そうすると節税をしながら大規模修繕の資金をためることができます。
解約すると戻ってきた返戻金に法人税がかかりますが、修繕費などの経費も出るのでそのまま法人税が増えることはありません。

まとめ

  • 経営セーフティ共済を使えば、積立をしながら節税ができる
  • 100%戻ってくるので、生命保険よりお得
  • 解約返戻金は収入になるので、赤字の時に解約すると良い
  • 最大で年240万円、累計で800万円までしか使えない

経営セーフティ共済を使って、積立をしながら節税ができることがわかっていただけたと思います。
税金をコントロールしたい時には、とても有効な方法です。
基本的に損をすることはありませんので儲かっていたら加入して経費を増やし、赤字になったら解約して損失の穴埋めをしましょう。
一度解約しても、また儲かった時に再加入できるのもうれしいですね。

関連記事

  1. 空港で待つビジネスマン

    無税で50万円手取りを増やしてみる

  2. カギを持った男性

    あれをつけたら、税務調査が5回連続でなくなった話