あれをつけたら、税務調査が5回連続でなくなった話

カギを持った男性

この記事を読んで得すること

  • どんな会社に税務調査がくるかわかる
  • 税務調査が来なくなる方法がわかる

税務調査は”なし”にしてもらえる?

「今回の税務調査は省略することにしました。また何かありましたらご協力をお願いします。」
あなたはこんなことを税務署の調査官から言われたことがあるでしょうか。

実はあることをしている税理士に顧問をお願いすると、税務調査が省略になることがあります。
「税務調査に対応します!」という税理士はたくさんいますが、「うちだと税務調査が来ません!」という税理士にはあまり会う機会はないと思います。
本当に税理士の違いで税務調査が来なくなることはあるのでしょうか。

税務調査は怖い

税務調査とは、税務署が間違いのない申告をして税金をしっかり払っているのかチェックしに来ることをいいます。
映画「マルサの女」をご存知の方は多いと思いますが、あれは「強制調査」と言って、脱税が疑われる人に対して裁判所の令状を提示して行うものです。
資料を押収され、脱税がばれると刑事事件として告訴されます。

通常の税務調査はあれほど強引ではなく、社長の同意を得たうえで日程調整をして行われます。
会社の会議室などで経理資料を確認し、間違いがあれば修正申告を依頼されることになります。

こう書くと通常の税務調査はそれほど大変ではない気がしますが、はたしてそうでしょうか。

税務調査7つのデメリットとは

税務調査には次のような7つのデメリットがあると考えています。
1.調査に時間を取られて、仕事が進まなくなる
2.税金を追加で取られるという不安感がつきまとう
3.調査のために資料を改めて準備するという事務負担がある
4.多くの場合、ミスやごまかしが見つかって税金を追徴されるため金銭的負担がある
5.税理士への立ち合い報酬や修正申告書作成報酬が数十万円かかる
6.調査がすべて終わるまで2~3ヶ月かかるため、ストレス状態が続く
7.税務調査が入ったという噂がおこす風評被害や取引先への反面調査

読んでいただいた通り、税務調査はデメリットばかりです。
税務調査は面倒、来ないでほしいと思うのは当然のことなのです。

調査対象先の選び方

さて税務調査はどんな会社に来るのでしょうか。
「赤字だと来ない」「設立5年以内は来ない」などという話を聞いたことがありますが、それは嘘です。
税務調査で追徴されている会社の6割は赤字会社なので、税務署は赤字会社から税金を取る方法を知っています。
設立して2年目や3年目でも調査は来ます。

では税務署が、調査対象会社をどうやって選ぶか説明しましょう。
税務署はまず、事業概況書(法人税の申告書に添付する資料)の内容をKSK(国税総合管理の略)システムに読み込ませます。
事業概況書には売上や利益のほか、海外取引や支店の有無、株主や役員が変わったかなど様々な情報が記載されています。
情報を読み込ませると、システムから調査対象基準にひっかかった会社がピックアップされます。
調査対象基準としては、
・売上が増えているのに利益が増えていない
・海外との取引をしている
・支店を出したのに売上が増えていない
・役員からの借入が増えている
などの項目があります。
このあたりの基準や仕組みは知っている税理士と知らない税理士がいるので、いろいろ教えてくれる税理士に会えたらラッキーですね。
私も顧問先の社長とこの話をすると、「うちの会社、3つも引っ掛かってるじゃないですか!」などと盛り上がります。

税理士の保証書がカギ

本題の税務調査が来なくなる方法です。
税務署から「税務調査を省略します」と言ってもらうには、申告書に税理士の保証書をつける必要があります。
一般的に「書面添付」と呼ばれているもので、この保証書がついていると税務署は勝手に調査に行くことができなくなります。
調査をしたい場合には、一度税理士の意見を聞かなくてはいけない決まりになっています。
そのうえで税理士から意見を聞いて、特に調査の必要性が認められないと判断したら調査は省略になります。

保証書がないと即税務調査になってしまうので、税理士に保証書をつけてもらえるか聞いてみると良いですね。
なお保証書があっても100%税務調査が省略になるわけではありません。
経験則ですが、5割の確率で調査が省略になるイメージです。
頼れる税理士だと、8割以上の確率で省略になります。

なぜ8%の税理士しか取り組まないのか

保証書をつけるメリットはわかっていただけたと思います。
この保証書は「税理士法」という法律に基づいて作成するものなので、税務署も無視できません。
これはそもそも「真面目に経営している会社の税務調査をなくそう」という趣旨で作られた法律なのです。

こんなに役立つ保証書ですが、まだまだ多くの経営者が知らないようです。
実際に保証書をつけてもらっている会社の申告書も全体の8%しかありません。
というのも、保証書を作るのはとても大変なうえ責任もあるので、取り組んでいない税理士が多くいるからです。
税理士が教えてくれなければ、社長も知りませんよね。
中には、「税務調査がなくなると立ち合い報酬が減ってしまうから、うちの事務所は保証書つけない」なんていう勘違い税理士もいるようです。
もしあなたが保証書を作れる税理士とあえたら、その縁を大切にすることをお勧めします。

借入にも有効

おまけですが、保証書をつけるメリットは税務調査省略だけではありません。
税理士がしっかり見ている会社ということで、銀行では借入金の金利を安くしてくれたり、経営者の連帯保証をつけなくて良いことがあります。
銀行では、保証書がついている会社専用の融資商品も作っているので、お金が借りやすくなるのは間違いないですね。

まとめ

  • 税務調査はデメリットばかり
  • 税理士が保証書をつけると、税務調査が省略になる
  • 調査対象は事業概況書をもとに決める

税理士の作る保証書(書面添付)の良さが伝わったでしょうか。
国税庁のデータだと、調査1件あたり270万円の追徴金が発生しています。
「税務調査に強いです」という税理士だと、270万円の追徴金を交渉で100万円下げるという感じでしょうか。
そう考えると、そもそも調査が来ないのはやはり大きなメリットでしょう。
これから税理士と契約する方は、契約前に「書面添付できますか?」と聞いてみましょう。

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